空飛ぶ重機
人里離れた場所にポツンとある施設。
たどり着くのが困難に見えても“普通”は建設時に使った道路があり、問題なく行き来できるものですが、物事には例外があります。
今回の現場は大王崎にある通信施設。建設時から年月を経て、道路の劣化、周囲の森林の状況によって重機を現場まで運ぶことができなくなっていました。
そこでチャーターしたのが、ヘリコプターです。
スタート地点はサーファーのメッカ、阿児町市後浜。重機をワイヤーで固定し、離陸します。
ゆっくりとヘリコプターのブレードが旋回し、少しずつ機体が上がっていきます。十分な高度に達し、ワイヤーがピンッと張ると重機がゆっくりと地面を離れ、ゆらゆらと揺れながら宙に浮かびます。
そして、重機は志摩の海へ。
空は快晴。海は凪。きらめく海面をバックに約10分の空の旅です。
到着地である大王崎の現場は、ヘリコプターを着陸させることができません。そのため、重機の着脱は宙に浮いたまま対応します。
ゆっくりと地上に近づくヘリコプターは、重機が地面に到着すると高度を保ったままホバリング。スタッフが急いでワイヤーを外した後、作業で出た廃棄物を繋ぎ、市後浜まで再度飛び立つヘリコプターなのでした。
ページトップの動画は輸送するヘリコプターに、もう1台のヘリコプターが併走して撮影しました。
ヘリコプター会社からの申し出で撮影したのですが、志摩の海を飛ぶ重機の姿が絵になると、撮る前からわかっていたのでしょうね。
それでは皆さん、ステキな空の旅をご覧ください。